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    2014.08.18
    グローバルマネジメントとは何か ~”Global Management 3.0”をめざして

    高橋 秀紀

    グローバル・マネジメント

    「複数の地域へ進出していても、各現地法人が異なるスポーツの試合をしているように感じる。全体最適を目指せばもっと勝てる試合があるのではないか」

    ある現地法人トップが、ふと口にした言葉です。

    この方が経営する現地法人は、主力商品の販売が好調なため、商品ラインをさらに拡充したいという意向を持っていました。しかし現在の生産設備に余裕がなく、新しい製造ラインを設けることは難しい状況です。そこで、販売が不調で生産設備に余力が出ている他国の現地法人に目を向けたのです。

     

    生産に余力がある国でつくってもらい、販売が好調な自国で売る。会社全体最適での貢献という視点に立つと、最適な戦略と思えます。ところが他国の現地法人からは、「自分たちの市場で商品が売れ始めたら生産余力がなくなってしまうかもしれない」と捉えられ、実現することができませんでした。

     

    現地法人がその地域に根差した経営を行なうのは、正しい方向性でしょう。しかし、このトップの言葉には、現地法人が持つ限られたリソースだけで経営することを「現地化」と捉え、部分最適に陥っていることへの危機感がにじみ出ていました。

     

    グローバルマネジメントとは何か。

    今という時代に、グローバルビジネスのリーダーは何をすべきなのか。

     

    この問いの解を求めるなら、「今、自社がグローバル社会で求められている最も重要な課題は何か」を洞察することが、その第一歩です。

    企業のグローバルマネジメントには発展の段階があります。より安価な労働力などコストオペレーションの効率化を求めて生産設備等の単機能を海外拠点へ移管していくのがグローバルにおけるビジネス展開のスタートラインだとすれば、経営の現地化により新たなマーケティングで市場を開拓する“マーケット最適”をめざすのが次段階、そして既存の組織・ビジネスの枠組に捉われることなく、企業・業界全体にとっての最適解を変化に適応しながら導き出し実行する“グローバル最適”へと発展していきます。私たちは、この“グローバル最適”を志向したマネジメントを行なう段階を”Global Management 3.0”と位置付けています(表参照)。

     

    前述した事例において、他国の現地法人の持った懸念は、マーケット最適の視点で見れば当然のものです。しかし、会社全体がグローバル最適を志向する戦略を持ちビジネスを展開していくマネジメントの段階にあるのであれば、目の前のマーケットへの一過性・直接的な貢献だけではなく、グローバル最適での貢献を自分のマーケットの未来につながる貢献としていくこと、を考えるのが各現地法人のリーダーの仕事ではないでしょうか。

     

    そしてもうひとつ、大事なことがあります。

    「今、自社がグローバル社会で求められている最も重要な課題は何か、を洞察する」際に、まさにビジネスの現場で起きているRealityを素材とし、構造化してみてみることです。最も重要な課題そのものを間違って捉えてしまえば、未来への道を誤ってしまいます。適した課題にたどりつく最短の道が、全体の構造からRealityを捉え、対話し、洞察するという手法であると、私たちは考えています。この手法は、ものすごいスピードで動くグローバルビジネスにおいて、実践と強く結び付け、ビジネスの現場で検証しながら組織学習を重ねていくものです。

    こうした学習を通じて得ていく組織能力こそが、未知の未来に価値を創る戦略構築につながり、競争優位となっていくのではないでしょうか。

     

    ※アジアエックス コラムに初出

    http://www.asiax.biz/column/globalization_as_learning/263.php

     

    Development of Global Management_asia-x入稿用0728

     

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