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    2014.07.18
    組織の学びはなぜ深まらないのか(2)

    野口 正明

    Management by Learning(MBL)

     「組織の学びはなぜ深まらないのか」このテーマについて、今回は2つ目の要因を挙げる。対話というものは、それを通じて「思考」レベルが高まらなければ本質的な意味はない。その思考レベルを、思考の対象になる「情報」という切り口で私たちは以下のように考えている。

    《思考の対象となる情報レベル》
    ●レベル1:データ(Data)
    情報処理のもとになる「素材」。われわれの身のまわりに無数に転がっているもの。
    ●レベル2:情報(information)
    ある目的のもとに「意味」をもった情報(情けの知らせ)。
    ●レベル3:知恵(knowledge)
    体系化、構造化されある「文脈」を持つ情報。
    ●レベル4:英知(intelligence)
     これまで見えなかったことの「洞察」や未来の「先見」につながる情報。

     ここで再びピーター・センゲの「対話の3つの基本的条件」(three basic conditions necessary for dialogue)を取り上げる。条件の3つ目である。

    There must be a “facilitator” who “holds the context” of dialogue.
    (対話の文脈を保持するファシリテーターがいなければならない)

    実態として、多くの自称「ファシリテーター」が行なっていることは、自由に意見が言えるように場の雰囲気を整えたり、合いの手を入れたりすることに止まっているように思える。
     もちろん、場の雰囲気を整えるのも大事であるが、ファシリテーターにはもっと重要な役割がある。
     さまざまな考え方や意見があらゆる方向から出てきたときに、少なくとも「ファシリテーター」はその「文脈(context)」を把握し、保持することが必須なのだ。これができないと、対話は盛り上がるだけ盛り上がって、雲散霧消してしまう運命になる。この状態は「対話」とは呼べない。

     深い学びと創造に責任を持つファシリテーターの役割は、もちろんその場だけでは終わらない。その場で生まれたアウトプットを一旦自分で引き取り、その「文脈(context)」を改めてふり返った上で、次回はより高い思考レベルの対話になるような示唆に富む洞察を加え、前回のアウトプットを次へのインプットとして投げ入れることが求められる。
     そのような高次のファシリテーションを常にしていくために、私たちはリフレクティブ・プラクティショナーとして試行錯誤を重ねている。

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