組織能力”Learning Advantage”により企業の競争優位性をひらくLearning Agent Team

  • Top
  • Blog
  • 組織は戦略に従う。そして、戦略は組織に従う。


  • 組織は戦略に従う。そして、戦略は組織に従う。

    2013.07.01
    組織は戦略に従う。そして、戦略は組織に従う。

    青木 孝一

    「戦略」と「組織」

    「戦略」と「組織」というテーマに関して、真っ先に思い浮かぶのは、Chandlerの「組織は戦略に従う」(“Strategy and Structure” 1962)という著名な言葉だろう。最近Druckerの“Management”(1973)を読み返す機会があり、その時に気づいたのだが、この言葉がしばしば引用されている。たとえば、こんな具合だ。

    「『組織は戦略に従う』。これこそ最も重要な洞察である。目的、ミッション、目標、戦略なくしては、マネジメントの人間をマネジメントすることも、組織構造を設計することも、マネジメントの仕事を生産的なものにすることも不可能である」

    このChandlerの命題(These)に対して、「戦略は組織に従う」(“Strategic Management” 1979)という反対命題(Antithese)を大胆に提起したのが、Ansoffであった(私事にわたって恐縮だが、筆者Kは、本書のClassic Editionの邦訳『アンゾフ 戦略経営論[新訳]』の共訳者の1人であり、晩年のアンゾフ博士に親しく教えを受けた者である)。 
    Ansoffの主張はこうなる。
    環境変化の乱気流水準が高まれば、組織的な対応に利用できる時間が短縮される。
    「組織⇒戦略」というChandlerとは逆の順序の方が、環境変化対応に必要な時間が削減され、予測可能性の低下に対応できる。
    「将来的には、環境変化に先駆けて柔軟性の高い戦略能力を構築するようになると予言しても間違いないだろう」

    ここでは、Ansoffの「戦略能力」(strategic capability)というキーワードに注目してほしい。すなわち、Chandlerの「組織」は、その書名が示すように「組織構造」(Organizational Structure)を指しているのに対し、Ansoffの「組織」は、まさに「組織能力」(Organizational Capability)を意味しているのである。

    私たちは、この2人の戦略の大家の相反する命題を本質的に統合(Synthese)して、「戦略は組織に従う。そして、組織は戦略に従う」という命題を提起したい、と考えた。もちろん、最初の「組織」は戦略を構築する「組織能力」であり、2つ目の「組織」は戦略を実践する「組織構造」と「組織能力」を意味している。「戦略アートワークショップ」を通じて、「戦略構築・実践の組織能力」を統合的に開発していくことが、21世紀の日本企業の未来創造に対する独自の貢献になるのでは、と思っている。

    ※ブログ「マネジメント・インサイト3.0」に初出(2013/07/01)

    Share on SNS

page top

(c)Scholar Consult Asia Pte. Ltd. All Rights Reserved